「せっかく中学受験を頑張って進学校に入ったのに、まったく勉強しなくなってしまった」
「周りのレベルが高すぎて、すっかり自信をなくしてしまったようだ」
学習塾PLAN B.で多くの生徒と面談をしていると、このような保護者様からのご相談をよくお受けします。
中高一貫の進学校に通っているのに、なぜか成績が学年で下位に落ち込んでしまう。実はこれ、決して珍しいことではありません。
今回は、これまで多くの生徒を見てきた経験をもとに、「進学校で成績が伸び悩む生徒に共通する原因」と、「現状を打破するための具体的な対応策」についてお話しします。
1,進学校で成績が伸び悩む4つの主な原因
進学校に通いながらも学習意欲が低下してしまう背景には、単なる「サボり」ではなく、非常に複雑な心理状態が絡んでいることが多くあります。
① 中学受験の「勉強疲れ」によるガス欠(燃え尽き症候群)
最も多い原因がこれです。 小学生の数年間、遊びたい盛りの時間をすべて塾と勉強に捧げ、ギリギリの精神状態で中学受験を乗り越えた生徒たちは、合格した瞬間にゴールテープを切ってしまいます。
心身のエネルギーを使い果たした結果、いわゆる「ガス欠(燃え尽き症候群)」状態に陥るのです。ひどいケースになると、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に近い状態になり、いざ机に向かって勉強と対峙しようとすると頭がフリーズしてしまい、文字が頭に入ってこないという生徒もいます。
②周囲のレベルが高すぎることによる「諦め」
進学校には、同じように厳しい中学受験を勝ち抜いてきた優秀な生徒が集まります。 中には、地頭が飛び抜けて良い生徒や、息をするように勉強ができる生徒もいます。そうした「上澄み」の同級生たちと自分を比べた時、その圧倒的な差に心が折れてしまうのです。
「どれだけ頑張っても、あいつらには勝てない」という無力感が先行し、自分の学力の無さに直面して、早々に勉強の土俵から降りてしまうケースです。
③大学受験の要「英語」へのつまずき
進学校の生徒が大学受験に向けて決定的に遅れをとる大きな要因が「英語」です。
中学受験の科目に英語は含まれていません。算数や国語、理科・社会で圧倒的な知識量を持っていた生徒でも、中学生になって「英語」という全く新しい言語の壁にぶつかります。 一方、大学受験は文系・理系を問わず「英語偏重」の入試形態です。ここで対応できずにアウトになってしまう生徒が後を絶ちません。
英単語をコツコツ暗記する気力も湧かず、「なぜこんな意味のわからない言語を覚えなければならないのか」と、暗記する意味すら見失って負のループに入ってしまいます。
④こだわりと変な思考力が「行動」を止める
進学校に受かる生徒は、基本的に地頭が良く「思考力」を持っています。
しかし、その強みが裏目に出ることがあります。
頑固でこだわりが強く、何事も深く考えてしまうため、
「とりあえずバカになって暗記する」という作業ができません。
「なぜこの公式を覚える必要があるのか?」
「将来何の役に立つのか?」
といった勉強への意義が見出せないと、全く動こうとしないのです。
2,現状を打破するための3つの対応策
では、こうした状態に陥ってしまった生徒をどう導けば良いのでしょうか。学習塾PLAN B.で行っている具体的なアプローチをご紹介します。
対応策1:勉強する意義を明確にし、将来から「逆算」して伴走する
こだわりが強く、意義が見出せないと動けない生徒には、「頭ごなしにやれ」と言っても反発されるだけです。 まずは彼らの持ち前の思考力を尊重し、対話を通じて「将来どうなりたいか」「どんな大学に行きたいか」を一緒に考えます。
目標が設定できたら、「その未来を手に入れるためには、今この参考書をこのペースでやる必要がある」と論理的に逆算して示します。納得さえすれば、彼らは本来持っている優秀な頭脳を使って驚くべき集中力を発揮します。
対応策2:日々の課題を強制的に決め、「とにかくやる環境」を作る
勉強疲れでガス欠になっている生徒や、英単語の暗記から逃げている生徒には、「考える余地」を与えないことも一つの手です。
「今日はこれをやる」という日々の課題を塾側で強制的に細かく設定し、縛り続けます。
たとえば、毎日決まった範囲の英単語を暗記させ、塾で必ずテストを行うなど、とにかく「手を動かす」環境を作ります。
最初は嫌がりますが、強制的にでもやらせることで「あれ、意外とできるかも」という小さな成功体験が積み重なり、徐々にエンジンがかかってきます。
対応策3:あえて現役で「痛い目」を見て、浪人で覚醒するのを待つ
これは少し荒療治ですが、どうしても現役時代に本気になれなかった生徒への最終手段です。
どれだけ周囲が働きかけても、自分自身の内側から「やばい、このままじゃダメだ」という危機感が生まれなければ、人は本当に変わることはできません。
進学校に通っていたプライドがあるからこそ、現役で全落ちしたり、不本意な結果になったりして初めて「本気で痛い目」を見ます。
その悔しさと挫折をバネにして、浪人という背水の陣で初めて本気で頑張り、現役時代からは考えられないような難関大学へ合格していく生徒も実際に数多く存在します。
対応策4:それでも厳しそうであれば、、、本人の希望の大学へ進学
今の時代、大学の学歴で将来が保証されるのかどうかは未知数です。
そして、大学のランクにこだわるよりも、とりあえず大学に進むことを決断し、その後のやりたいことを全力で応援する方法もありかもしれません。
「でも、うちの子無気力なんです。。。」
そういう方はぜひ地方の大学や海外の大学、そして在学中の海外留学などの幅広い選択肢を視野に入れて検討してみると面白いかもしれません。
そして、これは私の感覚値にはあるのですが、勉強に嫌悪感を感じている人、競争に疲れてしまっている人は「農業との相性」がすこぶる良いです。
勉強という机上の計算や無意味な英単語の暗記ではなく、一筋縄では行かない自然を相手に試行錯誤して食物を育てる農業はやりがいと育てた時の達成感を味わえます。
そしてこれは勉強では絶対に味わえません。
また、これからの時代寿司職人などの一定の需要がある身体を使った職業も視野に入れていいのではないかと思っています。
中学受験で見事成功を収めた手前、お子様が大学受験で並以下の大学に進学することはどうしても受け入れ難いという事実もあるかもしれません。
しかし、これからの変革の時代、幅広い視野を持ってさまざまな経験を積んでもらう環境に身を置いてもらうのもとてもいいと思います。
中学受験に成功している地頭と忍耐力があれば、必ず成功します。
子供を信じて最善の環境を提供してあげましょう。
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