英語でコミュニケーションできる子に育てるには

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  日本人は「英語でのコミュニケーションがなかなかうまくできない」とよく言います。「英語の授業でスピーキングをあまりしなかったから」「学校で文法ばかり勉強してきたから」「学び始めたのが遅かったから」などと、その理由をあげますが、本当にそうでしょうか。

1. 英語でのコミュニケーションのまえに

 コミュニケーションは、ただ「会話をする」ということではありません。幼い子どもなら、公園で順番を守って遊んだり、道具を貸し借りして遊んだり、時にはケンカをしたりといったことがコミュニケーションの第一歩でしょう。そのような「他者と折り合いをつける」コミュニケーションが、やがてはことばでのコミュニケーションに繋がっていきます。

 幼い頃にお友だちと公園で仲良く遊べなかった子どもは、小学生になってことばを使用して仲良くするのはむずかしいでしょう。同じように、母語である日本語で人とコミュニケーションできない人は、英語でもコミュニケーションすることはできません。英語でコミュニケーションするには、英単語や英文法を知っていればいいというわけではありません。

 日本の子どもたちが英語を積極的に話すには、「話したい」と思う気持ちが必要です。そのためには、自由に自分の意思を発言できる場や授業です。ネイティブ・スピーカーの先生が相手なら話せるようになる、というのは幻想で、まずは自分の気持ちが必要なのです。

 ではどうすればコミュニケーション能力を育成できるのでしょうか。

2. まずは日本語での<対話>の経験を

 ことばをやりとりするのは、人と人との間にしかありません。幼い子どもなら家族と、成長してくれば友だちや先生などとことばを交わす、いわゆる<対話>をしながら子どもは成長していきます。人の話を聞き、自分の意見を言い、さらには協力して何かをするという経験を積んでいくことで、子どもはコミュニケーション能力を身につけられるのです。

 <対話>はけっして特別なことではありません。子どもといっしょにさまざまな話題について話すのです。保護者の方も忙しいでしょうが、食事をしながら、お風呂に入りながら、寝かしつけながらでいいのです。<対話>をしてあげてください。ただし話す際には、大人の意見を押しつけてはいけません。子どもが考えて、みずからの意見を話せるような<対話>が必要なのです。

 テレビやYouTubeなどのツールは、<対話>をしてくれませんから、コミュニケーション能力を育むことはできません。

3. 人と出会う経験を積む

 <対話>は、家族や友人など、身近な人ばかりでなくさまざまな人とすることも大切です。いつも同じ人とでは、新しい発見も少なく、広く深く考えることには限りがあります。初めての人と出会うときには、相手を知るために「<対話>せざるをえない」状況になります。「名前は?」「何歳?」「どこの学校?」などと、子ども同士なら話を始めることでしょう。この「初めての人との<対話>」こそが、子どもにさらなるコミュニケーション力を育むと言えます。

 新しい人と出会って、他者への興味と関心をもつ。他者への興味と関心があるから他者とコミュニケーションしようとするのです。コミュニーケーションの前提には、他社への興味や関心が必要なのです。

 母語に限らず英語でも内容のあることを話せることは重要です。いくらペラペラと流ちょうに英語が話せても、中身までペラペラ(薄くて軽い)では意味がありません。私たち日本人はペラペラと話すことを目指すよりも、内容のある英語を話すことを身につけるべきです。そのためにも、子どもが人と<対話>する機会、それも初めての人と<対話>するチャンスを、どうぞ作ってあげてください。

 ラボ・パーティでは、初めての人と<対話>してコミュニケーション力を育むプログラムを用意しています。英語は単語や文法などの知識ばかり身につけても、それをいつ、誰に、どのように使うかといったことも身につけないと、英語でのコミュニケーションはできません。夏休み中にも多くのプログラムを全国各地で展開しています。ぜひ一度ご参加ください。お待ちしています。


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